産後うつに苦しむママは、症状が重くなると日中布団から起き上がることすら困難な日もしばしば。
家事だけではなく育児もままならなくなっては、大切な赤ちゃんの命にも関わる問題になってきます。
日中だけでもどこかに預けられたら…と悩むママに今回紹介したいのが、産後うつの診断書があれば保育園に預けられるということです。
働いていなくても保育園に預けられる理由と、入園申込みする際のポイントなどを解説します。
産後うつママが子供を保育園に預ける目的
産後うつママが、子供を保育園に預けたいと思っても「日中自分が家に居るのに預けてよいのだろうか」「本来ならば自分がお世話をしなくてはならないのに、子供に申し訳ない」などの罪悪感がどうしても生まれてしまうと思います。
しかし子供を保育園に預けるのは、あなたが病気を治すためにとても大切なことなのです。まずは産後うつママが、子供を保育園に預ける目的・メリットをしっかり押さえておきましょう。
ママが治療・療養に専念する
日中子供を保育園に預けることで、ママはゆっくり体を休めることができます。
赤ちゃんは片時も目が離せません。授乳期であれば、まとまった睡眠をとることすらできませんよね。
そして産後うつは頑張りすぎるママがなりやすい傾向にあるため、自分の調子が悪くても子供の世話を優先してしまいがちです。
産後うつの治療はカウンセリングと薬物治療がありますが、それに加え療養が非常に重要です。ママの調子が悪いと、子供もすこやかに過ごすことができません。
またメンタルクリニックへの通院も、子供の預け先の確保など、なにかと予定をあわせるのが大変で思うように治療が進まないことも多いです。完全に治らないうちに通院をやめてしまうことで再発してしまうこともあります。
治療・療養に専念して早期に産後うつを治すためにも、保育園に子供を預けるのは必要なことなのです。
子供の生活リズムを整える
症状が悪化して育児がままならなくなると、子供にご飯を作ってあげられなかったり、一緒に遊んであげられなかったり、寝起きの時間が乱れてしまったりと子供の生活リズムにも影響が出てきてしまいます。
その点、保育園ではプロである保育士さんが子供のお世話をしてくれます。栄養バランスの整った給食を食べ、たくさん遊んで、集団生活によって発達も促され、すこやかに育つことができます。
産後うつの悪化による最悪のケースを防ぐ
産後うつの症状が悪化すると「消えてしまいたい」と思うようになり、自殺を考えてしまうママも多くいます。また子供がかわいくないと思うようになり、ネグレクトになってしまうことも。
近くにご両親や親せきなど、頼れる人がいればよいのですが、そうでないご家庭もたくさんあると思います。
ママとお子さんの両方を守るためにも、必要に応じて保育園に預けることを前向きに検討しましょう。
産後うつが理由で子供を保育園に預けるのはOK?
働いていないけれど保育園に預けられるの?と不安なママもいると思います。保育園というと、働くママが子供を預けるところというイメージですよね。
しかし実際は、専業主婦であっても産後うつの治療をしていれば保育園に預けてもOKです。ただし場合によっては入園が難しいケースもあります。
保育園の入園条件
認可保育園は、保育ができない事情がある場合入園申込みをすることができますが、その理由はママが働いている以外の理由であっても認められます。
就労以外にも、妊娠・出産、疾病・障害、家族の介護、求職活動、就学、災害復旧 などが条件を満たす項目になります。
産後うつの場合、疾病に該当するため、医師が子供を保育園に預けて治療が必要と判断した場合は、保育園に申込みができます。
待機児童が多い地域は入園が厳しいことも
申込みを受けた地方自治体は、入園理由を点数化して選考を行います。そして保育の必要性が高いと判断された、点数の高い家庭から優先して保育園に入園できるシステムです。
点数のつけ方は各自治体により異なりますが、やはり両親ともにフルタイムで働いている家庭が高得点になります。
したがって応募人数に余裕のある自治体であれば、手続きをしっかり行えばほとんどの場合が問題なく入園できますが、待機児童が多い地域では入園選考に落ちてしまうことも。
その場合は保育料は高くなってしまいますが、保育の必要性の有無を問わず入園できる無認可保育園の入園も検討してみましょう。
保育園に預けるまでの方法
はじめに紹介した通り、認可保育園に預けるためには産後うつであるという診断書を用意した上で、必要書類を地方自治体に提出する必要があります。
ここでは診断書と入園の申込みの方法について詳しく解説します。
メンタルクリニックに通院し、診断書を書いてもらう
まずは入園申込みに必要な診断書を書いてもらうために、心療内科または精神科を受診しましょう。
1度や2度の受診では、あなたの産後うつの症状が「日中自宅で育児が困難である」と医師が判断するのは難しいです。そのため定期的な受診が必要になります。
入園申込みの期限ぎりぎりだと間に合わないこともあるので、早いうちから医師に相談しておきましょう。
役所に相談に行き、保育園の入園申込みをする
診断書をかいてもらったら、必要書類をそろえてお住まいの自治体の役所へ提出して申込みは完了しますが、入園申込みをする前に役所の福祉課に相談に行くことをおすすめします。
役所へ直接相談したり、新生児訪問で来てくれた担当の保健師さんや、子育て支援センターの保育士さんなどにまずは相談したりしてもOKです。
これらの場所で相談すれば、入園申込みに必要なことなど色々と教えてもらえます。またまだメンタルクリニックを受診していない場合は、クリニックの紹介をしてくれるなどの橋渡しをしてもらうことも可能です。
通院時に子供を預けるサービス(一時保育やヘルパーなど)も紹介してもらえますし、産後うつや育児の状況に気を配ってもらえます。
待機児童が多く入園が厳しい場合も、役所の担当の人が親身に相談にのってくれていれば配慮してもらえることも。
保健師さんや子育て支援センターは、子育てのちょっとした不安などなんでも話を聞いてもらえます。ぜひ早いうちから、積極的に相談してみましょう。
ママだけでなく子供のためにも、産後うつの治療に専念しよう
今回紹介した通り、産後うつを治すためにはママがしっかり療養することが大切です。保育園に預けて自宅で休むのは抵抗があるかもしれません。
しかし産後うつの症状がよくなれば、保育園を休園・退園して再び自宅で子育てができます。ママが辛いときは、1人で頑張りすぎず、周りの人の手を借りて子育てをしていってくださいね。
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