妊娠中と同じく、産後も授乳中はカフェインを控えるべきと言われますが、どの程度なら飲んでもよいのでしょうか?
まったく飲んではダメとなると、コーヒー好きなママにとっては辛いですよね。
とは言え、つい飲みすぎてしまい赤ちゃんに悪影響が出ないかも心配なところ。
今回は授乳中のカフェインはどんな影響があるのか、摂取するときの注意点などを詳しく説明していきます。
授乳中のカフェイン摂取による影響
ママがカフェインを摂取すると、母乳に混ざって赤ちゃんが飲むことになります。
その量はごくわずかなため、赤ちゃんへの影響はさほどないとされていますが、過剰摂取には気を付けたいところです。
赤ちゃんへのカフェインの影響は証明されていませんが、摂取しすぎると以下のような症状がでるようです。
☑ 寝つきが悪い、寝ない
☑ 夜泣きが増える
☑ 落ち着きがない
☑ ぐずりやすい
カフェインには眠気覚ましの作用があるので、赤ちゃんが興奮しやすくなると考えられています。
授乳中のカフェイン摂取はNG?
摂取する量とタイミングに気をつければ、授乳中でもカフェイン飲料を飲んで大丈夫です。
慣れない育児でママは疲れがたまり、イライラしてしまうこともしばしば。ほっとひと息つくためにも、リラックス作用のあるカフェインを適度に摂取するのは有効です。
カフェインは摂取してから数十分で血液濃度が最高値に達し、その後数時間かけて排出されます。母乳にも同じように移行するため、授乳後に飲むようにしましょう。
産後ママのカフェイン摂取量の目安
日本ではカフェインの過剰摂取は健康に悪影響があるとしつつも、摂取量の基準はありません。
海外で推奨摂取量を定めている機関を参考にすると、欧州食品安全機関(EFSA)では1日当たり200 mg、カナダでは1日当たり300 mg(コーヒー2杯)までなら、授乳中のママが飲んでも赤ちゃんに影響がないとされています。
ただし、コーヒー以外にもカフェインはさまざまなものに含まれています。知らないうちに過剰摂取にならないよう注意しましょう。
カフェインが多く含まれている飲料は、以下のようなものがあります。
食品名 | カフェイン濃度 | 抽出方法 |
コーヒー | 60mg/100ml | コーヒー粉末10g、熱湯150ml |
インスタントコーヒー | 57mg/100ml | インスタントコーヒー2g、熱湯140ml |
せん茶 | 20mg/100ml | 茶葉10g、90℃お湯430ml、1分 |
ほうじ茶 | 20mg/100ml | 茶葉15g、90℃湯650ml、0.5分 |
玄米茶 | 10mg/100ml | 茶葉15g、90℃湯650ml、0.5分 |
ウーロン茶 | 20mg/100ml | 茶葉15g、90℃湯650ml、0.5分 |
紅茶 | 30mg/100ml | 茶葉5g、90℃湯360ml、1.5~4分 |
エナジードリンク | 32~300mg/100ml |
引用:農林水産省
注:製品によってカフェイン濃度が異なる
引用:東京福祉保健局
エナジードリンク(栄養ドリンクなども含む)は、コーヒーよりカフェイン濃度が高いものもあります。
摂取する場合は成分表示をしっかり確認しましょう。また、チョコレートにもカフェインが含まれているので、食べ過ぎないよう気を付けましょう。
カフェイン飲料の代わりにオススメの飲み物
赤ちゃんのためにカフェインを控えたいママは、カフェインを含まない(またはごくわずかなカフェイン量)以下の飲料がおすすめです。
☑ カフェインレスコーヒー、紅茶
☑ デカフェ
☑ 麦茶
☑ ルイボスティー
☑ たんぽぽコーヒー(たんぽぽ茶)
コーヒー・紅茶好きのママはカフェインレスを上手に取り入れよう
コーヒーや紅茶が特にお好きなママは、量を気にせずに飲めるカフェインレスのものを常備しておくとよいですね。
でもインスタントのカフェインレスコーヒーって、なんか味気ないんだよね…
物足りなさを感じているママは、薫りのよいドリップコーヒーもぜひ試してみてください。
|
私も妊娠中からよく飲んでいました。赤ちゃんを寝かしつけたあとに、ほっとひと息つくのにぴったりですよ。
また多くのコーヒーショップチェーン店ではデカフェのコーヒーを取り扱っているので、お出かけの際もママが手軽に美味しいコーヒーを楽しめます。
赤ちゃんのお世話でなかなか外出できないママは、たまのごほうびにパパにテイクアウトしてもらうのもよいかもしれませんね。
授乳中はホット飲料がマスト
母乳はママの血液から作られます。血液の流れをよくして母乳量を増やすためにも、体を冷やさないようぜひ温かい飲み物をたくさん飲みましょう。
カフェインレスのお茶と言えば麦茶が主流ですが、すでに飽きてしまっているママも多いのでは?
そんなときはコク深いルイボスティーやタンポポコーヒーなどもぜひ試してみてください。どちらもミネラルがたっぷり含まれているので、産後のママの体の調子も整えてくれますよ。
授乳中は上手にカフェイン飲料を楽しもう
大好きなカフェイン飲料を制限されてしまうことは、慣れない育児で疲れている産後ママにとっては辛いかもしれません。粉ミルクに変えてしまうのも1つの手です。
しかし母乳育児はママの免疫を与えられたり、赤ちゃんとの大切なコミュニケーションにもなったりとよいことがいっぱいあります。
摂取するタイミングや量、ほかの飲料との組み合わせなど工夫をして、ママのリラックスタイムとして上手にカフェイン飲料を楽しみましょう。
コメント