初めての育児で右も左もわからず、疲労困ぱいの毎日。2人目以降の子育てでも、滅入ってしまうママは少なくありません。
そんな中「引っ越し」をすることになったら、新しい生活にさらなる不安を抱えるのは当然のことです。
実は産後ママは引っ越しがきっかけとなり、産後うつの症状がでることがあります。
今回は産後に引っ越しを控えお悩みの人や、引っ越し先での慣れない生活で、産後うつの症状が出ている人に参考にしていただければと思います。
引っ越し後産後うつになりやすい理由
産後うつとは、出産後数週間~数か月の間に極度の落ちこみなどの症状がでるうつ病の一種です。
10~15%のママが産後うつを発症し、もともとの気質や、パートナーからのサポート不足や人間関係、生活環境などの要因が大きく影響するとされています。
そして「引っ越しうつ」ということばも存在します。
引っ越しうつとは、引っ越しにより溜まった疲れや、今まで付き合ってきた人たちとの別れによる悲しみ、新しい土地での生活に対する不安などによりうつ状態になることです。
具体的には以下のような症状がみられます。
☑ 何をしていても憂うつな気分になる
☑ やる気が出ず、マイナス思考になる
☑ 極度な疲労感
☑ なんでもないのに涙がでる
☑ 頭痛、吐き気
☑ 眠れない
☑ 食欲低下 など
引っ越しうつは決してめずらしいものではなく、転勤に慣れている人が患うこともしばしば。
ただでさえ産後のママはうつになりやすいのに、さらに慣れない土地での育児は頼れる人が少なく孤独になりがち。そのため注意が必要です。
産後の引っ越しに適したタイミングは?
家族が増えると今より広い部屋への転居や、マイホームを検討するご家庭も多いですよね。
産後に引っ越しをする場合は、ママの体調が回復して赤ちゃんとの生活に慣れてきた生後2ヶ月〜5ヶ月頃がよいでしょう。
ハイハイなど、赤ちゃんが活発に動くようになる前であれば荷作りもしやすいです。
しかしながら、パパの転勤やご家庭の事情で、やむを得ず引っ越さなければならないかもしれません。
急な引っ越しは特に心身に負担がかかるため、引っ越し前後に滅入ってしまわないよう対策をしっかりしておく必要があります。
引っ越し前後にできる産後うつ対策
産後うつにならないためには、ママ1人でなんでも抱え込まないようにしましょう。
出産からの回復もままならない中、慣れない育児と家事の両立で疲れ切っています。それに加え、新しい土地での生活は頼れる人がおらずママだけで頑張ってしまいがち。
1人でなんでも悩まないよう、誰かに話を聞いてもらったり、ときには手助けをお願いしたりしましょう。
育児や家事、不安な気持ちをパパと共有する
なんでもママ1人でこなさなければと考える必要はありません。
パパはお仕事に行っているから…と思いますが、ママは赤ちゃんのお世話に家事、さらには荷ほどきや役所へ手続きに行って…と大忙しです。
疲れ切ってしまう前に、パパと分担するなどの工夫をしましょう。
また不安な気持ちや、ちょっとした身体の不調など日ごろからパパに相談するよう心がけましょう。
引っ越し先の医療機関を調べておく
今までの医療機関に通えない遠方へ引っ越す場合は、引っ越し先の近隣の産婦人科や小児科を調べておきましょう。
引っ越しは赤ちゃんにもストレスが加わるため、急な病気にかかることも考えられます。
いきなり初めての病院に行くのが不安であれば、引っ越し前に通っている医療機関に相談してみましょう。近隣の施設を調べてもらえるだけでなく、紹介状を書いてもらうことも可能です。
息抜きできる時間を作る
赤ちゃんを預けて、ママが1人になる時間をつくってみましょう。
パパや実家に預けられなくても、産後の家事・育児をヘルパーさんにお願いできる地方自治体のサービスや、一時保育サービスのある保育園もあります。
たまには1人で美容院にいったりショッピングをしたりなど気分転換をしましょう。
そして日ごろから軽い運動を取り入れるのがおすすめです。天気のよい日はベビーカーや抱っこひもで赤ちゃんとお散歩するのがよいですね。
冬でも活躍できる、こんな防寒用の抱っこひもがありますよ。
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赤ちゃんもママも、太陽の光を浴びることで、体のリズムが整って夜眠りにつきやすくなると言われています。
また、周りの人との関わりを持つことも有効です。近所の人とお話する機会もない…という人は子育て支援センターや児童館などをぜひ利用してみましょう。
ここでは、保育士さんに子育て中の悩みを気軽に聞いてもらえますし、同い年の赤ちゃんを持つママとも会えるので、子育ての情報交換もできます。
子育てがうまくいかず自分はダメなママだ…と悩んでいたけれど、実はほかのママたちも同じように悩んでいるとわかって気持ちが軽くなりますよ。
産後うつかも…と思ったらすぐ周りの人に相談しよう
産後うつは甘えや子育ての疲れではなく、病気の1つです。放っておくと重症化し、自殺まで考えてしまうことも。そのため、早期発見・治療が重要です。
子育てはどんなママでも失敗の毎日だと思います。うまくいかないことがあっても当然なのです。
1人で頑張りすぎず、困ったときは誰かに助けを求めてくださいね。
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